自転車ベルを鳴らしてブチ切れ男と歩道走行の動画で正論を検証してみましょう!
2023年6月18日に自転車のベルを鳴らした女性と、鳴らされた男性がブチ切れた動画が炎上騒ぎとなりました。
普段自転車を乗っている人も、明日は我が身かも…と恐怖をおぼえるような動画でした。
自転車ベルの動画を観ると、どちらが正論なのか、よくわからなくなります。
今回は、自転車ベルを鳴らしてブチ切れ男と歩道走行の動画で正論を検証をしてみますので、自転車を乗っている人たちの人助けになると幸いです。
【炎上】自転車ベルを鳴らした女性とブチ切れ男性の動画
まずは、自転車のベルを鳴らした女性と、ベルと鳴らされてブチ切れる男性の恐怖の動画を観てみましょう。
自転車のベルを一度流しただけで切れる キ***
目をご覧ください 本物です🤪
皆さん 近寄らないようにしましょうね pic.twitter.com/rHOJpPsDdz— メルヘン 小説家珍念 (@sasiris009) June 19, 2023
なんとなく…運転免許証の更新で見せられる交通法規のビデオ動画に似てる感じもありますが、
恐怖心に訴えかける、動画となっていて、チャイルドシートに乗っていた2歳の子供も泣き出しています。
男性は、「警察を呼べ」の一点張りで、通りかかりの人が「やめなさい」と言っても、もう止まりません。
こんなことされたら、大の大人でもトラウマになりそうです。
自転車のベル(警音器)についての規則
自転車のベルは道路交通法では警音器という名称ですが、歩行者に対してベルを鳴らすと法律違反なのかなどについてみていきます。
自転車のベルは道路交通法では警音器
そもそも自転車は、道路交通法により自転車で公道を走る場合にはベルの装着が義務化されています。
東京都や、埼玉県などのように、条例で警音器の装着を義務付けている自治体もあります。
歩行者に対してベルを鳴らすと法律違反?
今回のブチ切れ男性では、この部分が気になりますね。
歩行者に対しベルを鳴らすという行為は、法律違反になる可能性があるそうです。
理由は、以下の道路交通法第54条第2項。
と定められており、歩道を歩行者が歩いていて自転車が通行できず困る場合であっても、危険を防止するためやむを得ないときに当てはまらないことににります。
つまり、歩行者に気づいてもらうためなどのためにベルを鳴らすのは法律違反になってしまうということです。
ただし、歩行者が突然飛び出して来て危ない時などに、危険を防ぐためにベルを鳴らすことはできます。
また、歩道は歩行者優先なので、歩行者が自転車の通行を妨げている場合でもベルを鳴らすのは良くない行為となります。
例えば一時停止して歩行者の通過を待つ、自転車を降りて押して歩くなどする必要があるということです。
SNS上での今回の反応をみても、どけどけ!みたいにベルを鳴らされても避けないという人が多かったです。
自転車のベルを鳴らしていい場合
ベルはどんな時に鳴らしていいの?
自転車のベルを鳴らさなければならない場合については、道路交通法第54条で以下のように定められています。
- 左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上で道路標識等により指定された場所を通行しようとするとき。
- 山地部の道路その他曲折が多い道路について道路標識等により指定された区間における左右の見とおしのきかない交差点、見とおしのきかない道路のまがりかど又は見とおしのきかない上り坂の頂上を通行しようとするとき。
こうしてみると自転車のベルは、やたらとリンリン鳴らせないことがわかります。
自転車のベルの罰則とは
決められた場合以外で自転車のベルを鳴らした場合には「警音器使用制限違反」となり、同法第121条第1項第6号により、2万円以下の罰金又は科料が課されます。
いっぽうで、ベルを鳴らさなくてはならない場所で鳴らさなかった場合には、「警音器吹鳴義務違反」となり、道路交通法第120条第1項第8号により5万円以下の罰金が課されます。
※都道府県によっては条例で罰則を定めている場合がありますので、地域によっては多少違いがあります。
ベルを鳴らされてブチ切れた男性が「警察よべ」と開き直ったのは、決められた場合以外で自転車のベルを鳴らした場合を考えてのことだったのかもしれません。
自転車ベルとブチ切れ男!そもそも歩道走行はNG
自転車ベルとブチ切れ男性とのトラブルを考えるうえで、基本的なこととして、自転車は歩道を走れるのか?
このことも自転車のベルと関連して知っておく必要があります。
普通自転車に乗った人が守る道路交通法
普通自転車に乗った人は、原則として車道か自転車道を通行しなければいけません。
普通自転車の通行については、道路交通法第63条の3で以下のように定められています。
第六十三条の三 車体の大きさ及び構造が内閣府令で定める基準に適合する自転車で、他の車両を牽引していないもの(以下この節において「普通自転車」という。)は、自転車道が設けられている道路においては、自転車道以外の車道を横断する場合及び道路の状況その他の事情によりやむを得ない場合を除き、自転車道を通行しなければならない。
引用元:道路交通法|e-Gov法令検索
こうした法律、自転車は原則として車道か自転車道を通行しなければいけないことになっています。
そのため、歩道を自転車で走っていて捕まったら、罰則が科せられることもあります。
普通自転車が通行すべき道路とルール
普通自転車が通行すべきとされている道路でも、それぞれ原則的に遵守すべき以下のルールがあります。
車道の左側
普通自転車が車道を走行する場合は、原則として車道の左側を走行しなければなりません。
車道の右側を通行したり、車と逆走したりしてはいけません。
理由は、車との接触によって怪我をするリスクが高くなるからです。
車両通行帯
車両通行帯が設けられている道路では、通行帯に沿ってはしりましょう。
車両通行帯とは、「車両が道路の定められた部分を通行すべきことが道路標示により示されている場合における当該道路標示により示されている道路の部分」(道路交通法第2条7)のことです。
つまり、自転車が走行するために区切られたエリアのことです。
自転車道
自転車道とは「自転車の通行の用に供するため縁石線又は柵その他これに類する工作物によつて区画された車道の部分」(道路交通法第2条3の3)です。
普通自転車は、自転車道がある場合には原則として自転車道を通行しなければなりません(道路交通法第63条の3)。
ちなみに、この場合も原則として左側を走らなければなりません。
路側帯
普通自転車は路側帯も通行できます。
路側帯とは、道路の左側に設けられた歩行者用の通行スペースですが、自転車は歩行者の妨げとならないよう、スピードや走行方法に十分注意をして走行しましょう。
自転車ベルを鳴らした女性とブチ切れ男性はどちらが正論?
自転車のベルを鳴らした女性とブチ切れ男性は、どちらが正論なのでしょうか。
ネット上でも、意見が分かれています。
女性は、子供が病気で病院に行く途中だったそうです。
男性は、「ベルを鳴らさずに、声をかけろ」などという主張をしているようです。
いずれにしても、女性がどこを走っていたかによって、基本的な論点と結果が導きだされそうですが、やとらリンリン鳴らせないことはわかりました。
今のところは、女性がどこを、どう走っていたのかが不明なので、よほど大きな事件と取り上げられない限り、分からずじまいかもしれません。
今回は、自転車ベルを鳴らしてブチ切れ男と歩道走行の動画で正論を検証をしてみました。